SALON MANAGEMENT
季節で“持ち”も提案も変わる|まつげサロンの年間運営カレンダー
まつげサロンの現場は、季節でお客様の状態も、売れるメニューも大きく変わりますが、毎年くり返す“波”を、行き当たりばったりで迎えていませんか?
この記事では、
- 春夏秋冬それぞれで起こりやすいこと
- そこに合わせた提案・声かけ
- 閑散期の使い方
までを1本にまとめました。
年間の流れを先に設計しておくと、伝える言葉も情報発信も“先手”を打てるようになります。
- 季節ごとに増える需要・注意点と、その場での提案・声かけがわかる
- 夏はLED・下まつげ・パーマ+エクステ・カラーで単価を伸ばせる
- 閑散期の使い方と、年間スケジュール化で先手を打つ方法
春:花粉と季節の変わり目に、先回りのケアを
春は花粉症のお客様が増え、目元が敏感になりやすい時期です。
本人が気づいていなくても、こすってしまって目のまわりに細かい傷ができていることがあり、アイシャンプーがしみやすいお客様が増えます。
花粉は“ためない”ケアを
一方で、花粉はまつげの上に乗ってたまりやすいものです。
とくに普段コーティングを塗っている方は花粉が乗りやすいので、こういう方こそアイシャンプーで洗い流してあげたほうが良いケースです。
ホームケアでもアイシャンプーをすすめ、1月ごろから“予防的に”目元まわりのたまりを防いでいくのがおすすめです。
ただし、
- こすりすぎて赤くなっているとき
- カサついているとき
は、無理に洗うデメリットもあるため注意します。
施術中のアイシャンプーは状態で調整
施術時のアイシャンプーは、状態に合わせて調整します。
目に見えて赤い・カサカサしているならその日はやめます。
そうでなければ、まぶたの上には乗せず、際に泡を少なめにして根元だけにあてます。
泡を多めに取るとまぶたに乗ってしまうので、量を控えて根本にそっとあてます。
付け方に正解はなく、「今日はやめておく」という判断ができることも技術のうちです。
脱毛期は「事前のひと言」で先手
また、春は季節の変わり目で脱毛期に入る方が増え、まつげが一気に抜けやすくなります。
「持ちが悪くなった」と感じて来店される方も出るので、毛周期とは違う脱毛期であることを事前に伝えておきましょう。
来店周期を少し早めてもらう案内もあわせて行いましょう。
事前のひと言が、施術者のせいにされないための“保険”になります。
夏:持ちが落ちやすく、単価を伸ばせる季節
夏はアイシャンプーの出番が最も増える季節です。
日焼け止め(とくにスプレータイプは要注意)を目元に塗っていなくても、汗で流れて目のまわりに移ります。
皮脂も出やすく汚れがたまりやすいため、持ちが落ちる方が続出するのが夏です。
カウンセリングで「今日は日焼け止めを塗ってきていますか?」と確認し、そこからアイシャンプーの提案につなげます。
汗と日焼け止めで「持ち」が落ちる
代謝の影響か、自まつげの伸びが早く感じられる方も増えます(個人差あり)。
ばらつきが早く出る場合は、予定に合わせて少し早め/遅めの来店を案内します。
濡れる季節はLEDが安定
LEDの出番が増えるのも夏です。
汗やプール・海でまつげが濡れる場面が多く、通常のグルーは水に弱い一方、LEDは濡れやすい季節でも持ちが安定しやすい傾向があります。
夏は単価を伸ばす最大のチャンス
メニュー面では、夏は“単価を伸ばす最大のチャンス”です。
- LED
- 下まつげ
- パーマ+エクステ
- カラー
- 下まつげ:マスカラが汗で落ちる方、プールや海でメイクできない・ヨレる方、イベントが重なる方におすすめです。
- パーマ+エクステ:パーマの方はマスカラを併用しがちで、夏の汗でヨレます。
そこでエクステ×パーマの提案が効きます。
エクステほどの濃さ・長さは要らないけれど、マスカラのヨレが気になる方に、お試し感覚で提案しやすいメニューです。 - カラーエクステ:「夏だから明るい色を」と、白・ピンクなど派手めを希望する方が増えます。
自分から言ってくる方もいれば、提案で予約が増えることもあります。
提案力が効くメニューです。
秋:夏のダメージケアと乾燥対策を
秋は、夏から続く脱毛期がまた来る時期で、目がかゆくなる方も増え、傾向としては春に似ています。
「秋だからこれが動く」という固有メニューは正直あまりありません。
だからこそ狙い目はケア系です。
夏の紫外線でまつげがダメージを受けているため、コーティングや保湿・トリートメント系のメニューが動きやすいタイミングです。
乾燥するとマツエクの持ちが落ちるので、保湿系の美容液(エジャストのようなもの)をしっかり塗ってもらう案内が有効です。
秋冬は“そもそものまつげの状態”で持ちが変わりやすいので、ケアを念入りに、という季節だと捉えましょう。
乾燥毛向けの保湿ケアを、オプションメニュー化しておくのも一手です。
冬(12月):年末のフル付け替えを設計する
12月は一年で最も売上が上がりやすい月です。
年末年始に向けてフルで付け替える方が増えます。
普段リペアや付け足しのお客様にも、一度オフして付け直す提案がしやすい時期です。
「逆算」で年末の予約を設計する
ポイントは逆算アプローチです。
年末にベストな状態にしたい方に向けて、10月ごろから来店周期を計算して声かけを始めるのがおすすめです。
「4週周期」で案内していると、来店タイミングが“中途半端”になってしまう方もいます。
11月頭に来店した方には、次回の予約に加えて12月末の予約も一緒に取っておくと無理なく調整できます。
結果として、12月は月初と月末の2回来店する方も増え、10〜12月は全体的に来店頻度が上がりやすくなります。
12月は単価が伸びやすい
本数を増やす方、下まつげやエステなど別メニューを足す方が増え、単価が上がりやすいのが12月です。
「年末だし、いつもよりちょっと豪華に」という気持ちが後押しになり、LEDなど特別感のあるメニューも提案しやすくなります。
なお、メニュー提案そのものが一番しやすいのは夏で、冬は“単価が伸びる季節”と位置づけると設計しやすくなります。
閑散期(10・11・1・2・6月)は“仕込み”と“育成”の時間
暇になりやすいのは1月・2月・6月・10月・11月あたりです。
6月は「ジメジメでメイクがよれる・したくない」時期なので、事前に発信しておけばマツエクを提案しやすく、June bride(結婚式)シーズンでもあるため、ブライダルを扱うなら仕込みどころです。
暇な時期は、次のような“仕込み”に充てると無駄がありません。
- 練習・内部講習のタイミングにします。
見直したい技術をヒアリングし、担当スタッフが講師役になって内部で教え合います。
予約枠が空きやすい時期こそ、技術の底上げに充てられます。 - 大掃除を前倒しします。
大掃除は12月のイメージですが、その12月は繁忙期です。
だから12月より前に組んでおくのがおすすめです。
年間スケジュールにすれば、言葉も発信も先回りできる
一年の流れを1月〜12月で一枚にまとめておくと、季節ごとに“やること”が事前に見えます。
まとめておきたいのは次の要素です。
- おすすめしやすいメニュー(季節ごと)
- お客様に伝える文言(この時期はこれを伝える、という定型)
- お店の行事(技術見直し月、大掃除、練習期間など)
- クーポンや告知の打ち出しタイミング(LINE一斉送信・Instagram・ブログのどこに、いつ載せるか)
これをスタッフ全員で共有できれば、一人ひとりが流れを把握でき、こちらが言わなくても「夏だからLEDを提案しよう」と自ら動けるようになります。
毎年くり返す波は、設計すれば“追い風”に変えられます。
まずは自店の年間カレンダーを一枚、作ってみてください。