SALON MANAGEMENT
スタッフミーティングと1on1、増やす前に見直したい3つのこと
ミーティングは何のためにやっていますか?
こんなオーナーは多いと思います。
- スタッフが増えてきたからミーティングを増やした
- 1on1を月1回に決めた
- それでも現場の空気が変わらない
そして実際に起こりがちなのは、こういう形です。
- オーナーが話すだけの時間になる
- 報告を順番に聞くだけで終わる
- 意見を言うスタッフが数人に限られる
この状態のまま回数を増やすと、スタッフの時間もオーナーの時間も減っていきます。
今回は、ミーティングや1on1を増やす前に見直したい3つを整理します。
- ①伝えるだけの話と、話し合う話を分ける
- ②回数よりも、接点の数
- ③オーナーが話す時間には別の意味がある
①伝えるだけの話と、話し合う話を分ける
ミーティングが報告会になりやすいのは、性格や進行の上手さの問題ではないことが多いです。
伝えるだけの話と、話し合う必要がある話を、同じ時間に入れているのが原因になりやすいです。
伝えるだけの話は、こういうものです。
- ルールの変更
- キャンペーンの案内
- シフトの連絡
これらは伝われば終わる話なので、文字で流しても成立します。
一度、直近のミーティングの議題を書き出して、2つに分けてみてください。
伝えるだけの話ばかりだったなら、その時間はスタッフの休みを削るほどの中身にはなっていない可能性があります。
共有はテキストで足りることが多い
共有だけの内容は、LINEやグループのノートで足ります。
読んだかどうかが不安な場合は、既読やスタンプで確認する形にしているサロンも多いです。
伝えるだけの話を外すと、集まる時間は短くなります。
そして、残った議題が「本当に集まる必要がある話」になります。
集まる理由を「技術」にすると、目的がはっきりする
ミーティングという名前を残さなくてもかまいません。
集まる理由は、たとえばこういうものです。
- 新しいメニューを入れるとき
- 技術のチェックをするとき
- 商材の使い方をそろえるとき
- 写真の撮り方を共有するとき
こうした理由で集まる形にすると、参加する側にも目的が伝わります。
3か月に1回を目安に置いて、必要があれば間隔を詰める形にしているサロンもあります。
顔を合わせるので、結果としてコミュニケーションの場にもなります。
離れた店舗のスタッフがいる場合は、その日だけ本店に来てもらう形が組みやすいです。
②回数よりも、接点の数
1on1を月1回やっているサロンもありますし、年2回のサロンもあります。
回数だけを比べると、少ない方が不安に見えます。
ただ、足りているかどうかは、面談の回数だけでは決まりません。
見るのは、面談も含めて、話す機会が全部でどれくらいあるかです。
日頃の様子を見ている人が、気になったスタッフに声をかけている。
新人には教育担当がついていて、毎日のように関わっている。
この状態なら、オーナーとの面談が年に数回でも、話す機会そのものは足りていることになります。
逆に、面談以外の接点がないまま面談だけを減らすと、話す機会がそのまま消えます。
一度、スタッフを1人思い浮かべて、この1か月で誰かとまとまった話をした回数を数えてみてください。
面談の回数だけを見ていたときとは、違う数字が出てくると思います。
面談の回数を減らすなら、先に決めること
減らす前に決めておきたいのは、誰が日頃の様子を見るかです。
店長、教育担当、先輩スタッフ。
役職の名前は何でもかまいませんが、「気になることがあったら時間を取る人」が決まっているかどうかで、必要な面談の回数は変わります。
ここが決まっていないうちに回数を減らすのは、おすすめしません。
声をかける相手は「気になった人」からでいい
日頃の声かけは、全員に同じ量を配る必要はありません。
様子が違うと感じたとき、元気がないように見えたとき、頑張りが結果に出たとき。
そのタイミングで声をかける形の方が、続けやすいです。
会う回数が少ないスタッフには、LINEを送る形もあります。
用件だけで終わる日もありますが、見ているよと伝わる一文を入れておくと、印象は変わります。
③オーナーが話す時間には、別の意味がある
ここがいちばん見落としやすいところです。
日頃の面談を店長や教育担当に任せていても、オーナーと話す時間を求める声は出てきます。
任せている側からすると、話は足りているように見えます。
ただ、スタッフからすると、この2つは別のものです。
たとえば、こういうことです。
- オーナーに直接話せた
- オーナーから名前を出して褒められた
- 自分の頑張りをオーナーが知っていた
これはスタッフにとって、素直にうれしいことです。
認めてくれる相手が誰なのかで、受け取り方は変わります。
任せることと、オーナー自身が出ていくことは、どちらかを選ぶ話ではありません。
回数は多くなくてもかまわないので、オーナーが直接話す機会を、年に何回か残しておく形が組みやすいと思います。
打ち合わせや数字の話で特定のスタッフと会う時間が増えている時期は、ほかのスタッフとの時間が減っていないかを見ておくといいかもしれません。
1on1で意識したい3つ
面談の中身に正解はありませんが、やりやすい形はあります。
話す量は、オーナーが多くなりがち
1on1は、オーナーが話す量が多くなりがちです。
沈黙が続くと、こちらが埋めたくなるからです。
先に「今日は何を聞く時間か」を伝えておくと、相手も話しやすくなります。
事前に話すテーマを渡しておく形もあります。
興味がわからないスタッフには、こちらから見えている得意を伝える
やりたいことを聞いても出てこないスタッフは多いです。
そのときは、こちらから見えている得意を具体的に置いてみる形が使えます。
伝え方は、こういう形です。
- こういう場面で落ち着いて対応できている
- こういう説明が分かりやすい
- だからこういう役割が向いていそう
そのうえで、それを想像して楽しそうかどうか、反応を見ます。
反応がよかったところにつながる、目先の目標を一緒に決めます。
仕事が一番ではないスタッフには、プライベートでどうなっていたいかから入る形もあります。
褒めて終わる
気になることを伝える回でも、終わりは褒めで閉じると印象が残りやすいです。
終わり方は、その後の数週間の空気に影響します。
数字は、見せ方より使い道を決める
スタッフに見せる数字は、だいたいこのあたりです。
- 売上
- 目標に対する達成率
- 稼働率
- 次回予約率
- リピート率
数字をスタッフに見せるかどうかで迷うサロンは多いと思います。
見せる場合でも、誰かを名指しして「この人は頑張っているから」と言う必要はありません。
そのかわり、数字が何につながるかを先に決めておく形がおすすめです。
たとえば、人数が多い店舗で新規のお客様や予約を振る順番に反映させる、という使い方があります。
一定の期間の結果を見て、次の期間の入り順を決める形です。
予約を増やしたいスタッフには材料になりますし、今の働き方を続けたいスタッフには無理をさせないことになります。
数字を張り出して煽るのではなく、使い道を先に決めておく。
この順番にしておくと、見せても角が立ちにくくなります。
やめる、戻す、を前提にしていい
ミーティングの形は、一度決めたら固定するものではありません。
やめてみると、その時間が何の役に立っていたのかが見えてきます。
足りなくなったと感じたら、戻す判断もできます。
そのときは元の形のままではなく、報告を文字に寄せたうえで、集まる時間の中身だけを変えられます。
正解を先に決めようとせず、やめて、様子を見て、必要なら戻すという進め方でいいと思います。
スタッフから「もう少し話す時間がほしい」という声が出たなら、それがいちばん確かな判断材料になります。
まとめ
ミーティングや1on1は、回数を増やすほど良くなるものではありません。
まずは、直近の議題を「伝えるだけ」と「話し合う」に分けてみてください。
そのうえで、面談の回数を変える前に、面談以外の接点がどれくらいあるかを数えてみると、判断しやすくなります。
よくある質問
Q. ミーティングが報告会になってしまいます。どうすればいいですか?
伝えるだけの話と、話し合う必要がある話を同じ時間に入れていることが原因になりやすいです。
ルールやキャンペーンの共有は文字で流して、集まる時間は話し合う議題だけにすると変わりやすくなります。
Q. 1on1は月1回やった方がいいですか?
回数よりも、面談以外の接点があるかどうかの方が影響します。
日頃の様子を見る人が決まっていて、気になったときに声をかけられている状態なら、オーナーとの面談は年に数回でも回っているサロンもあります。
Q. 日頃の面談は店長に任せているので、オーナーは出なくてもいいですか?
任せていても、オーナーと話す時間を求める声は出てきます。
オーナーに直接話せたこと、名前を出して褒められたことは、スタッフにとってうれしいものです。
回数は多くなくてもかまわないので、オーナーが直接話す機会は残しておくのがおすすめです。
Q. 数字はスタッフに見せた方がいいですか?
見せる前に、その数字を何に使うかを決めておくのがおすすめです。
新規や予約を振る順番に反映させるなど、使い道が決まっていると、名指しで比べなくても伝わります。